景気後退をランキングで見る世界の株式市場は大荒れの展開である。一時の一方的な暴落局面は通過したようだが、ボラティリティが異常な高水準で推移しており、「ひと晩寝ると様相が一変」の状況が依然として継続している。
ボラティリティ(株価の振幅)を計る指数としては、VIX指数が優れている。VIX指数は「恐怖指数」とも呼ばれるが、シカゴ・オプション取引所のS&P500種オプション変動率で算出される。
この数値が高ければ高いほど人びとの不安心理が高まり、株価の振幅は大きくなる。海にたとえれば「大シケ」の状態である
過去のピークは、
(1)1998年10月LTCM破綻49.53、
(2)2001年9月米同時多発テロ49.35、
(3)97年10月アジア通貨危機48.64、
(4)02年7月ワールドコム破綻48.46であった。
つまり、歴史的な調整でも、50接近となれば不安心理はピークアウトし、相場の転機を示唆することが多かった。
ところが、今回は10月24日のザラ場に89.53という極値をマークしており、過去の経験則はまったく通用していない。このことは、今後もダウ工業株30種平均で、数百〜4ケタドル前後の騰落が珍しくないことを示唆する。当然、日経平均も数百〜1000円前後の騰落が起きることになろう。
投機家ならば、この異常なボラティリティを儲けのチャンスと見て、丁半勝負に出撃することも可能である。しかし、投資家を志すならば、VIX指数が低下するのを待ちたい。
40割れで身構え、30で買い出動、20台定着で買い増しの戦略を採るのがセオリーだ。VIX指数が沈静化すれば、混沌の中からメイントレンドが徐々に姿を現すはずである。
世界的な金融緩和策、金融機関への公的資金投入など、当局の危機克服策で、市場はやや落ち着きを取り戻しつつある。しかしながら、世界的な景気後退が深刻化するのは、これからである。
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